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大相撲中継のやくみつるのカツラ──ハゲと芸風──安全な差別

1月9日。成人の日。江戸時代の元服の儀式から来た1月15日がハッピーマンデーとかでこうなっている。毎年日附が変るんじゃ意味がない。してもいい日としないほうがいい日がある。「成人の日は1月15日」でないと意味がないように思うが。

大相撲初場所二日目。そういえば昨年11月6日にテレビのある生活にもどったのは九州場所を見たいからだった。
ゲスト解説にやくみつるが出ていた。私は彼の相撲智識が好きだ。ちょうど自分と重なる。
トレードマークのハゲ隠し帽子を脱いでいた。スタジオゲストだからそのほうが自然だろう。が、髪形のほうは黒々ふさふさとした分け目のない一目でカツラとわかる不自然さだった。

検索したらすでに昨年の11月、ブータン国王夫妻来日が話題の頃からもうやっていたと知る。今日見たのもこれと同じカツラだった。下の写真は当時ミヤネ屋に出演した時のもの。このときにもうネットでは「やくの髪が増えた」「帽子を脱いだ」、カツラという「ちがう帽子を被った」と話題になっていた。

テレビを見なくなるとこういう話題にも疎くなるんだなと実感。テレビ好きだった私なら11月に気づいていた。そういえば今日は恒例の「荒れる成人の日」なんてニュースも流れていたのだろう。毎年見るたびに不快になりチャンネルを替えていたが、いまはもうそういう流し見を一切しないので無縁になっている。

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やくの髪形のBeforeとAfterの比較、ハゲ具合はこちら



やくみつるがカツラを被ろうと植毛しようとかってなのだけど、ただ彼はれいのボクシングの亀田親子との論争や朝青龍批判を始めとして、写真のミヤネ屋での出演等、政治から芸能まで歯に衣着せぬ舌鋒を売りにしてきた。そのひとが「擬装疑惑」はまずいのではないか(笑)。政治家のうわべだけのごまかしや、芸能人の整形とか、批判しにくくなるだろう。たとえば亀田のような問題児に「もっと本音で生きろ」なんて言っても、「カツラ被ってごまかしてるあんたに言われとうない」と反論されたらおしまいだ。
漫画家であり芸能タレントでもあるやくみつるに適切な「芸風」というものがあるとしたら、それはハゲという己の体質を晒すことが基本なのではないか。



欧米では、喫煙や肥満は節制できない意志の弱さとして批判されるが、ハゲは遺伝だからと責められない。己の責任ではないのだ。日本はやたらハゲを笑いものにする。それを売りにしている若手芸人を見たりするとかなしくなる。若ハゲしか特徴がないのだが、それが売りになるとかんちがいしているのがかなしい。そして、見事におもしろくない。

日本において、肉体的缺陥であるびっこやめくらは笑いものにするどころかコトバとしてすら規制され、なぜか同じ身体的缺陥であるのに、ハゲは大っぴらに笑いものにしてもいいことになっている。ひとはみな差別意識を持っている。差別したい。でもできない。むかしはできた。社会が成熟(?)するほどに、それらは表面的に規制されて行く。そんな中、ハゲはかっこうのガス抜きになるのだろう。若ハゲを売りにするちっともおもしろくない若手芸人がテレビで自虐的ハゲネタを開陳している。客席は、そのみっともない容姿をわらっている。一方ではカツラを被ってそれを隠そうとするやくのようなのもいる。

足のわるい人が足を引きずる不自然な歩き方を笑いものにするのと、若いのにハゲあがっている容姿を笑いものにするのに、ちがいはあるのだろうか。

その点に関してあちらのほうがおとなの国だ。といって私は差別ネタが好きなのではない。エディ・マーフィのブラックジョークを見るとドキっとする。しょうがない。私も日本の規制の中で育ってきた。
気になるのは日本のあまりの偏りだ。聾唖や盲目はお涙頂戴のドラマの主人公となり、ハゲはひたすら笑いものという偽善である。「安全な差別」とでも言うのか。

やくは薄毛のひとりとして、そこから逃げず、そういう歪みと闘う立場を取るべきだ。それが彼の芸風と合致している。今からでも遅くない。カツラを取りなさい。



経済評論家であり馬主でもある堀紘一は不自然なカツラを被っている。そのことで彼の意見を軽く感じる。
昨年、ドバイワールドカップを勝ち、日本馬として初の世界一になったヴィクトワールピサの馬主も不自然なカツラだった。感動の涙が引っ込む。
もしも三宅久之さんがカツラを被っていたら評価は変ってくる。どんな価値のある発言をしても、そのたびに、「おまえもまずはカツラをとれよ」と突っ込みたくなるはずだ。



やくみつるの相撲知ったかぶりが今日ほど嘘っぽく聞こえた日はない。
でもこの絵面を見れば納得か。デーモン小暮とのダブルゲストだった。デーモンが演じるキャラのまま「わがはいは」と相撲を語るのを聞いているとなさけなくなってくる。彼のことを知らない田舎のお年寄りは、この白塗りバケモノの相撲解説をどうとっているのだろう。父が生きているときに訊いてみたかった。父はもちろん世紀末なんて知らないから(やたら芸能用語に強いGoogle日本語入力が聖飢魔IIを変換できない。もう過去のものなのか)気味が悪かったことだろう。お笑い芸人とでも思っていたか。今日はスタジオからの中継中にうまそうにお茶を飲んでいる姿が流れてしまい悪魔も緑茶を飲むらしいと話題になっていた(笑)。

今日のNHKについて詳しくはこちら。カツラの高須クリニックと西原理恵子、同じくカツラの松鶴家千とせとカツラ話題の笑い満載。

相撲は格闘技であると同時に芸能であるから、白塗りデーモンやカツラやくがゲストで盛りあがるのは堕落ではなく本来の姿と言える。ふたりとも相撲が大好きで詳しいから、ろくに相撲を知らない有名ゲストよりははるかにたのしめる。ただこのNHKのサービス精神に韓流ブームと同じ勘違いのにおいを感じる。国営放送は本来の存在意義に徹しよけいな民放的サービスはしなくてもよい。

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