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アメトーク話──将棋たのしい芸人──狩野英孝の魅力!──ひやひやだけど成功かな?

録画しておいた5月2日のアメトーク「将棋たのしい芸人」を〝冷や冷やしながら〟見た。
将棋好きとして成功して欲しいと心から願っている。
時はいま「電王戦」で盛り上がっているし、ここでこの人気高視聴率番組で話題になれば勢いに加速がつく。

しかし同じような期待をした「島耕作大好き芸人」が大すべりだったように失敗の可能性も高い。知的な挌闘技である将棋は、知らないひとに対しておもしろく語るのがむずかしい分野だ。

出演を予定される芸人の将棋実力もあやしいものだが、ここでまたむずかしいのは、じゃあ彼らが私が納得する将棋実力があり、その他将棋の歴史等にも満点の知識をもったひとたちであれば安心して見られるのかというと、そういうものでもないのだ。ここがややこしい。まともに将棋が好きで強かったなら、かえっておもしろく語るのはむずかしい。マジメになってしまっては将棋を知らない客は引いてしまう。なんだかもう八方塞がりで、こんな企劃やらなきゃいいのにと心配しながら見た。

もしも期待100%だったなら、録画しつつリアルタイムで見ただろう。
でも不安が先に立つ。
だから、もしもひどいことになっていたら、すぐに消し、録画も削除して、なかったことにしよう(笑)と思いながら録画番組を視聴した。



案の定「将棋大好き芸人」たちは、ちっともおもしろくなかった。そもそも将棋が、知らないひとにとってはおもしろいものじゃないんだからしかたない。熱心に語れば語るほど知らないひとは引く。企劃自体が危険なのだ。
アメトークのこの種の企劃では、それにまつわる失敗談を語ったりして笑いを取る。しかし「将棋ネタあるある」では、将棋を知らないひとに笑いは起きない。失敗回になるのかと覚悟した。



ところが、ここに将棋をまったく知らないひと代表として狩野英孝を起用したことにより、この番組は、将棋に詳しいひとにも、知らないひとにも笑える(かどうかは定かではない。私は将棋を知っているから)楽しい番組になった。

初心者のころ、興奮して自分の駒を取ってしまったり、行けないところに飛び越えて行ってしまったりする失敗はよくある。しかしそれは滑稽なことだったと、将棋好きが思い出として語っても、将棋を知らないひとの笑いにはならない。ところがおろおろした狩野が王様の前の自分の歩を取ってしまうと、見事にわらいになる。なんともたのしい。



「ラーメン、ツケメン、ぼくイケメン」とやっているころの狩野はすぐに消えると思っていた。実際ピンのお笑い芸人としては限界だった。ところがロンハーでその天然ぶりを笑いにする企劃が成功してから、ちがう形の起用法が生まれた。
この回は、そういう狩野の〝才能〟が最高に発揮された場となった。もちろんそれはこの企劃に狩野を起用した制作側の勝利でもある。

いまこの文をアップする前に検索してみた。すると、2ちゃんねるの芸能スレで、


・さすがに笑い取るな狩野w


・ふと思ったんだが、これ狩野のお陰で面白いんじゃね? 狩野いなかったら糞回になってたと思うんだども。

・カノウ居なかったら糞だったな

・今日ハズレ回かと思ったら、英孝ちゃんのおかげで超面白いわ。


のような書き込みを見かけた。
このひとたちは、それなりに将棋を知っていると思う。そして「クソ回」になるのではと案じていた。この番組がおもしろくなったのは狩野のおかげだとみなわかっている。



狩野でたっぷり笑わせてくれて、負けた狩野が強くなってやるという意識を見せ、最後に羽生三冠がビデオで登場して将棋盤プレゼントだ。いい締めだった。羽生はどんなに忙しくてもこういう将棋普及の役に立つことには断らず協力する。頭がさがる。

日本将棋連盟のサイトでは、「アメトークが将棋を特集」と告知していた。日本全国の将棋ファン注目の番組だったのである(笑)。
よかった、成功して。

すべては狩野英孝のおかげだった。



しかしじゃあ狩野が本気で将棋を好きになり、5級ぐらいになり、棒銀を会得して飛車先を突破できるぐらいに「なってしまったら」、逆にもう笑いは起きまい。だから「2回目は無理」である。

かといって、狩野と同じぐらい笑いを取れそうな将棋を知らない芸人を連れてきてやったとしても、今回の二番煎じでしかない。狩野ほどおもしろいひともそうはいないだろうが、假に見つけてきたとしても、笑いの熱さは今回よりも落ちる。



とするなら今回は、「本来アメトークネタとしては無理な将棋をテーマにした回が、狩野の起用により奇跡的に成功した最初で最後の例」となる。

果たして2回目はあるだろうか。無残なものは見たくないからやらないほうがいいと思う。
とにかく今回は将棋ファンとして、「狩野英孝さん、ありがとう」とそれしかない。

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【追記】──あらためて「ぜんぶ英孝ちゃんのおかげ」と確認──5/5

上記をアップした後、また見てみた。楽しく見たあと二日経っている。
そこでまた新鮮な感じを受けた。
私は「狩野のおかげで番組全体がぜんぶおもしろかった」と思っていたのだが、正確に言うなら、「狩野の絡んでいる部分のみがおもしろい」のであり、それは全体の30%ぐらい、あとは最後に羽生三冠が出て来て締める部分が3%ぐらいだから、おもしろい部分は33%しかない。それを100%おもしろいと感じていた。そういう勘違いが出来たのだから、それでいいのだけど、クールな(?)分析をするなら、それは誤りになる。

たとえば序盤、フルポン村上が将棋駒と人生を例えてすべる。それをインパルス板倉が「おまえは将棋のチップのことをわかっていない」とフォローして笑いが起きる。私も笑った。しかしそれは登場早々、自分は将棋をまったく知らないわけじゃない、家にも将棋はあった、それであの、えーと、チップもあったと、将棋駒をチップと言った狩野の言語センスからの続きである。その他にも、成ることを「パワーアップ」と狩野が言ったので、その「狩野用語」も番組の基本の笑いとなっていた。

「穴熊」の形をとりあえず知った狩野が、守備駒をぜんぶ取られた惨めな形で、裸の王様がひとりぼっち(笑)で端っこに行き、「アナグマだ」と言ったら、周囲が「アナグマが草原にいる」と突っこんで笑いが起きる。これまた狩野のセンスにおぶさった笑いだ。

「狩野効果」を除いて観察すると、「将棋あるある」等、みんなすべっている。そりゃあ「将棋駒のいくつかがなくなってしまい、紙切れで代用品を作って使う」という「あるあるネタ」は、それこそ将棋好きなら誰もが経験したことだが、興味のないひとに受ける話ではない。

だけど「狩野効果」で、それを忘れてしまうぐらい楽しい出来になっていた。すくなくとも「楽しい回だったなあ。大成功だ」と感想を抱く出来になっている。
あらためて「狩野様々」だと感じた。このまま保存しておくので、あとでまた見ることもあるだろうが、そのときは「狩野出演部分のみ」になるだろう。時が過ぎると「おいしいとこだけ」を見て、つまらないところは飛ばすようになる。
冷静な感想としては、やはり「冷や冷やだった」が正しいのかな?

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