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ザ・タイガース完全復活へ!──「沢田研二Live 2011~2012」に感動

「ザ・タイガース完全復活!?」に多くのご意見を寄せてもらい感謝している。なにしろあの人気グループのことであるから、今でもそれだけをテーマにブログをやっている御婦人も数多くいるらしく、私の文の足りない部分など詳しく教えていただいた。もうみなさん詳しいのなんのって(笑)。
 
 私も彼らの大ファンであり主な曲はいまもみな口ずさめるけど、コンサートには行ったことがないし、そんな熱心なファンと比べたら知識の深さは比ぶる可くもない。それでもまあ私なりに彼女等とは異なった視点で書けることもあるだろうと第二弾を書くことにする。といって、のんびりと概論を書くのではない。「沢田研二Live2011.2012」というのをYouTubeで観て感激し、書きたくてたまらなくなって書く。


 60日ほど情報と隔絶した世界にいた。インターネットはない。なくても平気だったから私はインターネット中毒ではないようだ。
 三十代になってタバコをやめたのだが、一日三箱も喫っていたのをいきなり完全に断ったものだから、その苦しさは半端ではなかった。のたうちまわった。薬物中毒の怖ろしさを知った。毒物が体内から消えたら水はもちろん空気の味までちがっていた。何事も中毒は怖ろしい。
 多少日本のことを知りたくなるとき、たとえば参院選の結果とか、もあったが、意外に平気だった。中毒していたらインターネットがやりたくてたまらなかったはずだ。だから私はインターネット中毒ではない。
 そういう環境でも「周囲との会話を拒み、携帯電話の画面をひたすら見詰める若者」というのは確実にいて、見渡すばかり山ばっかりの未開発地域なのに、電話はみなスマートフォンだった。スマートフォンの普及の速さには唖然とする。

 ということからもわかるように、私もスマートフォンを買えばインターネットは出来たのだ。Wifiが普及していた。でもしなかった。「インターネットのない生活は出来ない」という流れに反撥していることもある。「おれは出来るぞ」と。
 あちらでPC自作したので、最新ドライバー等のDownloadが出来ず、それで苦労したが、とにかく「インターネットのない生活」をやりとげた。これはまた別項で書くとして。

※ 

 帰国して、「たかじん」とか「Youは何しに日本へ」のような好きな番組のいくつかを動画倉庫で観ている内、ふと「タイガース完全復活」のことを思い出した。うろ覚えだから、もしかしたらもう始まっているのかと検索する。客の入りはどうだったろうと。
 その流れで「沢田研二Live2011.2012」という2012年1月24日の武道館ライブの映像を知った。1月24日はタイガースの解散コンサートの日である。ファンにとっては記念日だ。このライブはNHK総合で流れたものらしい。知らなかった。知っていたらきっと録画した。ジュリーのコンサートにピーがもう参加していると初めて知った。私は今年の「完全復活」からピーは参加するのだと勘違いしていた。いないのはトッポだけ。5人揃う「完全復活」公演は今年の暮れからと確認する。



sawada

 YouTubeでは14のファイルに分断されていたが、さいわいにもぜんぶ観られた。感動した。いまここを読んでいるひとはもう全員観ているだろうけど、一応アドレスはこちら。
 

 
 感動の一はジュリーのヴォーカリストとしての実力。65歳であの咽を維持しているのは驚異だ。ただただすばらしい。もともとジュリーは咽が強く、タイガース時代も咽の弱いトッポがうらやましいと発言していたことを覚えている。しかしたいしたもんだ。
 
 感動の二はサリーのベース。俳優に転向し今や名優と言える実績を残しているが、ミュージシャンなんだな。ヘフナーを手にサリー独自のベースラインを操る姿に胸が熱くなった。私がサリーの俳優としての実力を知ったのは映画「僕らはみんな生きている」だった。あれからでも20年経つのか。なつかしい。でもあのとき「サリーは音楽を捨てて役者になったんだな」と一抹の淋しさも感じた。あれから幾星霜。この活き活きとした「ベーシスト・サリー」の姿は最高だった。
 
 感動の三は選曲。ジュリーがビートルズの「ミスター・ムーンライト」を唄う。作詩作曲は別人なので正しくはビートルズの曲じゃないが、この歌を世界に知らしめたのはジョンのヴォーカルだろう。サリーがストーンズの「テル・ミー」を歌う。ピーはライチャス・ブラザースの「Justine」。タローはデイヴ・クラーク・ファイブの「Because」。
 ろれつも廻らないほど弱っているらしいシローがゲストとして登場して、椅子に座ったままビージーズの「若葉のころ」を唄う。
 そしてまたストーンズの「サティスファクション」。ジュリーの熱唱。圧巻だ。

 当時、ジュリーの唄う「スージーQ」をテレビで観たことを思いだした。オリジナルはCCRではないが、これもまたCCRで語っていい曲だろう。タイガースのジュリーが「スージーQ」を歌うというのは新鮮だった。彼らが自分達はロックバンドなのだという誇りをもっていたことがわかる。(もしかしたらもうPYGの時代だったかも知れない。詳しいかた、教えてください。ジュリーはタイガース時代に「スージーQ」を唄っていましたか?)


 ジュリーのタイガースヒット曲熱唱がすばらしかったことは言うまでもない。デビュー曲「僕のマリー」のサリーのベースがよかった。「シーサイド・バウンド」の踊りが懐かしい。「君だけに愛を」の指差しで会場が熱狂する(笑)。「青い鳥」のタローの間奏に、コピーしたころを思い出す。クラシックギターを習っていた私は坊主頭の中二だった。大好きな「銀河のロマンス」はすぎやまさんの傑作だとあらためて思う。
 完全復活だとこれにトッポの「花の首飾り」「廃虚の鳩」が加わるのか。いいなあ。行きたくなった。しかしまあ基本として「女の場」だから、そこまではでしゃばらないことにして、DVDが出たらぜひ観賞したい。ぜったいNHKが放映するはずだからそっちにもアンテナを張っていよう。でもテレビ欄のチェックなんてやらなくなってしまった。きっとまた見逃す。
 以下は、いくつかの思いつき追記。

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・メールをくださったかたの中には、私と同じく、ジュリーファンなのだが、彼の政治的活動、発言を嫌うかたもいて、現場のことを教えて下さった。コンサートでは、曲間のMCで憲法九条に関して延々としゃべることもあるという。またロビーでは原発廃棄の署名を求めたりもするそうだ。
 熱心なジュリーファンの女性にも、憲法に関してジュリーと意見の異なるもひともいるだろう。そういうひとはどんなふうに心のバランスを取っているのだろう。 

・YouTubeで、このライブ映像とは異なる映像を見かけたので見てみた。コンサートにおけるジュリーのMCというか、おしゃべりだけをピックアップしたものである。「51歳」と言っているから14年前のライブになる。自分の太ったことを笑いにしたりして延々としゃべっている。ジュリーがこんなにおしゃべりだったとは知らなかった。もろにもうネタも綾小路きみまろである。関西芸人の味を感じた。

・しかしそれにしても不思議だ。あれだけ克己心があり、自分の藝に誇りを持ち、いまもあの咽を維持し、ステージを駆けまわるジュリーが、「なぜ痩せられないのだろう」。ジュリーほどの意志の強い人ならスリムになることなど簡単に思える。なにより腹の出ている自分をいちばん許せないのは誇り高いジュリーのはずと思うのだが……。不思議だ。

・この種のコンサートでは、スターをフォローするサポートバンドの存在が重要になる。これはもうワイルドワンズとの合同コンサートでもついていた。今回もリードギターはトッポがいないのだから当然だけど、ギターのサポートがあった。ピーのドラムにもサポートがあった。本来のタイガースにはなかったキイボードもついていた。これだとストリングスが出来るから演奏の幅が拡がる。そういう形態だからこそサリーのベースの腕前が光っていた。グループサウンズ時代から知る人ぞ知る名手ではあったが。
 トッポのギターの腕前は、今どうなのだろう。サポートの力を借りずに出来るのか。とはいえ難しいことはやっていなかったが。

・当時の日本の曲の構成は、《Aメロ、Bメロ(サビ)、Aメロで一番》というのが多い。その後の間奏は単純にAメロのリフを演奏し、再びBメロのサビから二番の歌唱が始まり、もういちどAメロを唄って終了だ。この「シングルトーンのAメロだけの間奏」が、シンプルで貧弱なのだが、やたら当時を思い出して懐かしい。

 このころあちらではもうクラプトンやジミヘンは想像を絶することをしている。それと比べたらやはりこれは「橋本淳作詞、すぎやまこういち作曲の歌謡曲」でしかないのだが、時代と連れ添って、ジミヘンの「Little Wing」に負けない感動を運んでくる。時代を生きていながらそれのわからないひとはつまらないひとだ。タイガースはジミヘンにもコルトレーンにも負けていない。それを感じた夜だった。

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●【追記】──トッポの今の歌唱力──咽の筋肉の衰え──9/25

 この流れからトッポの動画を追った。
 テレ東あたりの「懐メロ特集」であろうか、YouTubeに「トッポの花の首飾りと廢墟の鳩」があった。ほんの数年前の映像らしい。白髪になりお腹の出ているトッポが往年のヒット曲を歌っていた。そんなトッポを知らないので奇妙な気がする。ま、そんなことを言うならデブのジュリーのほうがよほどヘンだが、こちらは見馴れて? いる。



 トッポはむかしと同じきれいな高音を維持していた。すばらしい。しかし音が揺れる。ふらふらする。その衰えは、同じくYouTubeにアップされているタイガース時代のものと比べると一目瞭然ならぬ〝一聴瞭然〟だった。
 
 あれは加齢による咽の筋肉の老化によって起きる。老化によるシワのようなものだ。だれもそこからは逃げられない。トッポも多くのひとに「あのころとまったく同じですね、すごいです」なんて言われるほどに、まったく同じじゃない自分の衰えを感じて落ちこんでいることだろう。プロのプロたる由縁は安心感であり、いまのトッポのように音程が揺れて、聞いているこちらが心配になるのはまずい。でも往年の名歌手で、いま聞くに堪えないひとはいくらでもいるから、トッポは最上級のレベルを保っていることになるのだろうが……。

 しかし、しかし、しかし、そういうことを考えれば考えるほどに、まったく衰えのない、いや、それこそ進化しているようなジュリーの凄さはなんなのだ!?

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