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アメトーク話──ジャッキー・チェン芸人──すばらしいからこその今のかなしみ

2014年6月12日。アメトーク「ジャッキー・チェン芸人」。
出演者のジャッキー愛がすばらしく、そしてそれ以上にジャッキーの命懸けの演技にあらためて感動した。



「燃えよドラゴン」を初めて見たときの驚愕はいまも覚えている。日本公開は1973年の12月。そこいら中から「アチョー!」と聞こえてきた。それまでの空手映画はただ型を見せるだけのものだった。ああいう本物の飛んだり跳ねたりの登場は初だったのである。私としては大相撲が笑い物にされていたり、全面的に讃美するものではないが、 あの新鮮さに驚愕したことだけは認めねばならない。

プロレスで言うなら、それまで〝マットの魔術師〟は、エドワード・カーペンティアだった。日本では梶原一騎によって「ロープに追い詰め、胸を強く蹴って空中で一回転。相手はそれで失神してしまう」などと伝えられていたから、初来日の時はそれはそれは期待したものだった。だが、なんのことはない、器械体操出身のカーペンティアは、相手をコーナーに追い詰め、ロープ最上段からバク宙という、ただそれだけのものだった。いわばこれがブルース・リー登場以前の空手ドラマ。
そしてタイガーマスクの登場。コーナーに投げた相手に駆けより、その胸でバウンドしてバク宙する技を見たとき、初めて〝マットの魔術師〟を見たと感激した。



ブルース・リーが世に知らしめたあの動きを、さらには笑いまでも加えて昇華させたのがジャッキーだった。あんなすごい役者はいない。ブルース・リーが存命だったとしても、彼はドラッグにはまっていたし、アクション俳優としてはジャッキーの足もとにも及ばなかったろう。「燃えよドラゴン」は彼のアクションスターとしての頂点だった。

私も「ジャッキー・チェン芸人」に負けないぐらいジャッキーを讃美したい。
しかしいまジャッキーは、最も行ってはならない道を歩んでいる。
あるのはただかなしみだけだ。
過去の作品を愉しみ、ジャッキーの演技に酔いしれれば、それでいいではないか、とも思う。
そう思えば思うほど、やりきれないかなしみに襲われる。
なんでこんなことになったのか……。 

●ジャッキー・チェンの迷走──中共擁護論

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