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のりピー考3──お約束の結末

初めて彼女を見たとき、「可愛い娘だけど薄倖そうだな」と思った。ホステスによくいるタイプである。美人で性格もわるくないのだが、屈折した家庭環境にあり、不思議に自ら不幸へ不幸へと走って行くタイプだ。

なんというかなしそうなオーラを発している娘だろう。そういう特殊能力をもっているわけでもない私が、そこまで感じるひともめったにいない。

私は彼女のバックボーンを知らなかったが、やがて漏れ伝わってくる噂はみなそれを裏づけていた。やはりそうなのかと知れば知るほど、運命を覆し、しあわせになってほしいと心から願った。

売れっ子脚本家の野島伸司に惚れ、通いつめていると知ったとき、絶対的不幸への助走が始まったと思った。自分をステップアップさせてくれたああいうタイプに彼女のようなひとは惚れる。天から降りてきた蜘蛛の糸だと思って縋る。

だがああいう男は、アイドル出身の美人を当面の恋人にはしても、決して生涯の伴侶には選ばない。幸福な家庭を築きたいと、結婚を夢み、彼女が尽くせば尽くすほど男は腰が引ける。予想通りの結末。
そしてまた予想通りの、決して繋がってはいけない男との、孕んでの結婚。

デビュウした頃の可愛い姿から今の彼女は見えていた。なんとこちらの思う通りのレールの上を進むひとなのだろうとかなしくなる。

弱いんだなあ。こどもがいて、こどもをあいしていながら覚醒剤を止められないってのは、どうしようもなく心が弱いんだ。自分の持っている闇をいつも見詰めて生きてきたのだろう。

心は弱いけど、生きることには強かなのかもしれない。
だからきっとこれからも、しぶとく生きのびるのかも知れない。
でもそれは闇に屈した人生だ。
ひとは生まれ持った星の下から逃げられないのだろうか。
考えさせられる事件だった。

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